内湾風景区を見学した後は、「後山」へと進みます。「尖石」の前半部分では、清らかな水をたたえた那羅溪谷に沿って登っていきます。渓谷には奇岩が多く、荒々しい自然の風景が広がっています。鞍部を越えたの後は、通称「後山」と呼ばれるエリアに入り、山がそびえ立つ、壮麗な景色が広がっています。更に進んでいくと、優れた湯質の秀巒温泉や、尖石郷でも最も人里離れた部落であるスマクス(司馬庫斯)や、鎮西堡で神木を鑑賞することができます。
尖石岩
尖石岩は油羅溪のほとりにあり、高さ約50m、人差し指のような形をした岩で、空に向かってそびえ立っています。地元の人によると、遠い昔、尖石岩の岩が左岸とつながり、更に別の巨石とつながっていたが、洪水で2つの岩石に割れた後、大きい方の岩は"尖石公(雄の石)"、小さい方の岩は"尖石母(雌の石)"と呼ばれているという。岩の下には尖石岩を祀った小さな祠があり、村人たちが祀っていましたが、現在は近くの「尖石福恵祠」に移設されています。
スマクス(司馬庫斯)神木群
「黒い部落」の異名がある司馬庫斯は台湾の東北角に位置し、雲や霧の立ち込める海抜約1,600メートルに位置しています。部落の周辺は開発されていますが、2時間ほど離れた地域は原生林で、ヒノキが生い茂っています。部落の人々は、そこで紅檜(ベニヒノキ)の巨木林を次々に発見しました。その中でも最大のものは、「神木のおじいさん」と呼ばれ、台湾にある神木の中でもトップ10にランクされている「スマクス(司馬庫斯)の巨木」です。スマクスの巨木の最大の特徴は「人」の形をしていることで、周囲20.5メートル、樹齢は約2,500年、木の高さは35mほどとやや低めですが、多くの人々が発見されたこの神木群を見学に訪れています。
鎮西堡神木群
鎮西堡は、尖石鄉秀巒道路の終点に位置し、アタヤル(タイヤル)族の集落となっています。集落から神木群の入口までの道には桃の木が植えられており、毎年3月と4月には道の両側にピンク色の桃の花が咲き乱れます。鎮西堡の神木群は全台湾最大のヒノキ原生林で、面積は50平方キロに及びます。神木エリアに入ると、背の高い紅檜がそびえ立ちます。長い間、湿度が高く、手つかずの環境であったため、樹齢を重ねた神木の表面はコケやシダで覆われています。標高2,375メートルまで歩を進めると、「毒龍潭」と呼ばれる池にたどり着きます。面積は大きくないのですが、原始的で深い森の中にあり、雲や霧に包まれることが多く、神秘的な雰囲気を醸し出しています。外部との交通が不便なため、ここ「鎮西堡神木群」を訪れる場合は、事前に自分の交通手段を確保したうえ、内政部警政署に入山許可証を申請しておきましょう。